苦手レッテルの強化

ファーストクラスの子育て®

心の子育て右脳教育

七田式滋賀代表岩永リタです。

ご覧いただきありがとうございます。

教室の教材に

『巧巧板』

という

タングラム教材があります。

今日は、

数年前の年長クラスで、

この教材を使っていた時のエピソードについて話します。

私は、

年長児Kちゃんの『巧巧板』の取り組み方が中途半端な点が

ずっと

気になっていました。

「できた」とごまかすこともあったり、

「わからない」場合は

私が助け舟を出して

とりあえず正解を導くやっつけ仕事

がずっと続いていました。

そして

やっつけ仕事が何回か続いた後、

Kちゃんは、

とうとう

最初から何の試行錯誤もせず、

もちろん、

両手を少しも動かすことなく、

「せんせい、分かりません」

と躊躇なく言いました。

躊躇なく、ということは…

「これ、私には無理やねん。

できるわけないねん。

できなくて当たり前やねん。

だって、

苦手なんやもん。

べつに、こんなもん、出来ても出来なくてもいいやん。」

と投げやりになっているということです。

やる気のかけらもなく

挑戦してみよう、

という意欲もない。

これではいけない、と思い

「Kちゃん、やっても見ないうちから、分かりません、ではいけません。

いろいろと両手を動かしてやってごらん。

ヒントいっぱい出すから。」

と言いました。

すると！

Kちゃんの目から

ポロポロと涙が・・・・(*_*;

↑

そう、

本心はこっちだったのですよ。

できないかも・・・

できなかったら恥ずかしい、

できない自分を見たくない

という不安や自信の無さが

「初めからやってみることを放棄」につながっていて

本当は

Kちゃんは、やってみて→できた、という達成感を望んでいたのですね。

「Kちゃんにはできる力がある、ってせんせい知ってるよ。

だから、やってごらん、って言うんだよ。

意地悪しているんじゃないよ。」

と伝えました。

Kちゃんは

その後、

少しずつ手を動かし始めました。

他の子はもう次の取り組みに進んでいましたが

Kちゃんは根気よく巧巧板と格闘し、

べそをかきながらも

時間をかけて

自分の力でパズルを完成させることができました。

「せんせい、できた」

自分でやり遂げた達成感と満足感、

そして自信がみなぎった笑顔でした。

「ね、Kちゃんは巧巧板が得意なんだよ。

せんせいの言った通りでしょう？」

ということになりました。

そして、

翌週です。

「せんせいこんにちは。」

と元気に来てくれたKちゃんが、

開口一番に

「せんせい、私、巧巧板が好き♪　今日もする？」

とニコニコで聞いてくれました。

もちろん、

その日の巧巧板は自信満々でさっさと完成させました。

『苦手』のレッテルを→『得意』に上書きできた出来事でした。

年長くらいになってくると周りが見えてきますから

大人が言わなくても、

勝手に

「自分はできていない」

と苦手意識を持ったり

『自分はこれが不得意だ』

と決めつけてしまうことがあります。

そんな時は、

「そうじゃないよ」

という

成功経験をさせてあげることが大事なんです。

けれども

ほとんどの親さんは、むしろ逆で、

「ほんま、これ、あんた、苦手よね～」とか

「いつも誤魔化して自分でやらないんですよ～」とか

「あ、これあなたが嫌いなやつやね」とか

無神経な発言をして

苦手のレッテルの強化をしてしまっていることが多いです。

何で上から目線やねん。

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